2019年1月5日土曜日

堅窂地神尊 (伊那市高遠町番匠)

      伊那市高遠町の「さくらの湯」から西の方角に、やや平坦ではあるが鉾持神社の 石垣に続く道が井筋に沿って延びている。歩く事5分ほどで井筋をはさんで北側に、ベンチが置いてある小さな公園(?)があり、そこに件の石碑がある。碑文は「堅窂地神尊(尊字は下部が不明)」。高さは1m50cm強。建立年等の銘は無し。
『佛教語大辞典』(中村元著)には、
  堅牢地神また堅牢地祇・堅牢地大ともいう。大地の神をいう。地神。この神は大地を堅固にたもつから、こうよばれる。また、常に教えが流布するところにおもむいて、法座の下にあって敬い守るという。もと女神であるが、密教では男女の二神があって、胎蔵界曼荼羅外金剛部院に属している。
と記述されています。
  さて、現場は下の写真で見る通り背後に山を控えた、南に面した急傾斜地の中段にあります。横一列に並ぶ住宅の前に、1850年(嘉永3)完成の一番井筋が流れています。この井筋の、また、この土地の堅固を願うために建立されたものでしょうか。