上伊那郡辰野町上辰野の堀上。山間を縫うように国道153号線とJR中央線西線、そして生活道路が走っていますが、その道路と鉄路を見下ろすような土手の上に、木造りの簡単な鳥居、その奥の小さな祠の左右に石碑が並んでいます。
左側に大黒様と甲子の文字碑、それに蚕神様。右手には恵比寿様と何やら解らないが三人の神様のような石像。
左側面に「明治七年甲戌七月廿八日」と刻んであります。1874年の造立です。像の周囲には八卦の文様。主神の足の下には亀と蛇が刻まれています。脇に立つ神様(?)も普通に見ることが出来る佛像の持ち物とは違ったものを持っています。
この像については、竹入弘元氏の『上伊那の石仏』にも記述がありません。不思議な石像です。
2017年7月、やっと『辰野町の石造文化財』が、辰野町文化財保護審議会の編集によって発行されました。これによると、この像の名前は「北辰霊符三尊像」(霊符尊神)と記されています。とすると、中央が霊符尊神、脇侍は抱卦童子と示卦童郎のお姿が刻まれていることになります。
なぜこの場所に、このような像があるのかはわかりませんが?
なぜこの場所に、このような像があるのかはわかりませんが?