2014年6月7日土曜日

軍兎アンゴラ供養碑と蚕玉神社(駒ケ根市)


駒ヶ根市の福岡という地籍に「馬見塚公園」という、市民の憩いの場があります。池があり、その畔で水鳥が人影も気にせずのんびりと寛ぐような長閑な場所です。
  その池の近くに「成田不動尊」・「蚕玉神」それと「山の神」との三者を祀る社(?)がありますが、さらに少し離れたところに件の「軍兎アンゴラ供養碑」があります。





  建設は昭和17年5月。「赤穂組合」というところが建設の母体のようです。
  碑をよく見ると「軍兎」の「軍」の文字の部分が、なにかセメントようのもので意図的に埋めてあります。
  『駒ヶ根市誌』(畜産 二養兎)には、陸海軍の要請により兎毛皮のさらに一層の納入を図るよう示達あり、農家組合としてそれに応じる、旨の記述がある。
  毛皮として供出された兎の霊を供養する碑です。





  

    馬見塚公園内の堂
  堂内
向かって左から「山の神」・「成田不動尊」・「蚕玉神社」
馬見塚の蚕玉神社の祭礼について『伊那谷の石仏』に「戦前は福岡・小町屋・赤須の三耕地交代で代番をしていたが、今は福岡だけで続けている。蚕の神様だが、村の春祭でもあり、親戚の客も来る。蚕の盛んだった大正頃は自転車競争などもして、人出は三
万とも五万とも言われた。戦後少なくなったが(云々)」の記述がある。
  5月3日が祭礼だというので、来年は様子を見に行こうかな…


堂左側の「蚕玉神」の碑。