金沢街道と杖突街道とが分岐するところに、諏訪社という小さな社がある。その社の鳥居下両脇に数基の石碑があるのだが、中に写真の庚申碑がある。
碑面上部には七言の詩が、その下に文が刻まれているが、風化のため判読できない。
詩は一書によると次のように刻まれているという。
「七種妙供清浄身
人々禁(欠)守庚申
夜深陣々春風寒
去々三尸何処隣」(『高遠の石仏』より)
さらにその基部に三猿が刻まれているが、「見ざる、言わざる、聞かざる」の定番の形ではなく、少し変わった形である。
向かって右の猿が手にしているのは果物でもあろうか。中央の猿は木の枝か何かの上に居り、左右とも地面に尻をついている。見ていると動きがあり、何とものどやかな彫刻ではある。
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