伊那市西春近の深妙寺という日蓮宗のお寺に、33体の観音様があるというので、何日かに分けて出かけました。
三十三の観音様といっても、千手観音や十一面観音・聖観音といったお名前の知れ渡った(?)観音様ではなく、『妙法蓮華経 観世音菩薩普門品』に説かれる、三十三身に示現される観音様です。同じ伊那市には、東春近に護国寺という臨済宗の寺があり、ここには「野の花観音」という33体の観音様が奉られていますが、こちらは、今風の観音様といえるかもしれません。
1番 楊柳観音 右手に楊柳の枝を持っていますが、これは、人々の病を消除する意味だそうです。
2番 龍頭観音 龍の頭に乗っている形です。観音様の力の強さを現わしているそうです。
3番 持経観音 経巻を手にし、巌頭にたっているお姿です。
4番 円光観音 身体から光明を放っているお姿です。刑戮のときこの観音を念ずれば、刀がだんだん折れて命が助かるそうです。
5番 遊戯観音 五彩の雲に乗って、左手を片膝にあて、法界に遊戯するお姿です。
6番 白衣観音 白衣を着け、白蓮の上にお座りになられているお姿です。ここで初めて聞き知りの観音様に出会えた気持でした。
7番 蓮臥観音 地中の蓮華に趺坐して合掌しているお姿。
8番 滝見観音 岩の上に坐して、滝を見ているお姿。
9番 施薬観音 左手を膝に置き、右手を頬にあてて蓮の花を見ているお姿。
10番 魚籃観音 昔、魚を商う美しい娘がおりました。娘は婿となる男に、『法華経』を読誦することを求め、結婚しましたが、この娘は観音様が化現したものだそうです。大きな魚の上に乗ったお姿です。
11番 徳王観音 岩上に趺座してひだりては衣服の中に入れ胸の下あたり、右手に緑葉の枝を持ったお姿です。
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