中央自動車道駒ケ根インターチェンジ入口、県道沿いに有名な(?)「女体入口(にょたいいりぐち)」というバス停があります。
この附近には、中央道の下をくぐり案内標識に従って左に斜めに折れていくと、寺伝によれば平安時代の創建になる「光前寺」という古刹があります(・・・善光寺ではありません)。この寺、霊犬早太郎なる伝説や「光苔」という苔があること、また厄除けの寺等々、結構有名なお寺でもあります。
したがって、昔々寺の修行僧が夜陰にまぎれて女を求めた場所があったのだ、という、まことしやかな話が巷間に伝わっています。
それはそれとして、女体探しに行ってきました。
まずは、バス停ですから両側の停留所を起点として、近辺の細道を車でウロウロ。少し余地のあるところに車を止めて、カメラ片手にブラブラ。風が冷たくて鼻水が止まりません。
しばらく歩いていると、天の助け女神様・・・・・
椅子付ショッピングカートを押したお婆さんにであいました。
「すいませーん。ちょっと聞いてもいいですか。」
「なんだェ」
「にょたい、って どのへんですか?」
「こけェらが にょたいだに。ここが、にょたいの中心だに。」
というわけで、無事女体の中心に立つことができました。左の写真はお婆さんと話した道のわきに鎮座する祠です。おそらく正月のしめ飾りの名残でしょうか、注連縄が張られていました。
さて、件の「女体」とはどこから生まれた地名なのか。
松崎岩夫さんの説によると、「にょ」は「に」「にゅう」と呼ばれる赤土のことを言い、「たい」は「平ら」のことを言うのだそうです。つまるところ「にょたい」は「にゅうたい」で、赤土の平らな場所、といった意味で、女性の体を連想させるような場所ではない(『長野県の地名 その由来』『上伊那の地名 その由来』)、ということだそうです。
3枚目の写真向かって右手中ほどに見える森が祠のある場所です。
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