2022年8月8日月曜日

『ちいちゃんのかげおくり』

  購読している新聞の、読書欄か何かに、『ちいちゃんのかげおくり』の記事をみつけました。当年取って74歳です。「今更絵本など…」とも思ったのですが、何故か気になって、AMAZONで購入。翌日手元に届いたので、早速開封し読み始めました。3分の2くらい読み進めたところで、不思議なことに涙がでてきました。それから読み進める程に、涙があふれるように出てきました。

  ある日、Uチューブを何気なく開いていたら、件の本の朗読が目に留まりました。車の中で聞こうと思い、聞きながらダウンロードを始めましたが、やはり、途中から涙が溢れて止まりません。車の中では危険だ、と思い、最後までダウンロードをしましたが、今のところ車の中では聞いてはおりません。

  私は1948年に満州で生まれ、1953年に母親と二人で、日本に引き揚げてきました。

  『ちいちゃんのかげおくり』。量的には短い絵本ではありますが、名作だと思います。

2022年5月20日金曜日

龕(がん)と読みます

 散歩がてら、高遠歴史博物館に出かけました。折から「高遠が誇るお寺の文化財」という特別展があって、是非とも見たいものだと思っていたのです。

 二階に上がり、展示場の真ん中に、御輿のようなものがありました。それこそ「なんだ?… これは?…」。轅(ながえ)の方を見ると説明書がありました。それを読んで納得。

 子供の頃のお葬式を思い出しました。子供の頃、何人かの親族を見送りましたが、こんなに立派な龕ではなく、木造りの坐棺に縄で轅を括り付けたのを大人が持って(あるいは担いで)いって、土葬にしたというきおくしかありません。

 所変われば、と言う事か、と、納得致しました。

 今で言うと、宮型の霊柩車といったところかもしれません。ちなみに「龕」を『広辞苑』で引いてみると、①仏像を納める厨子(ずし)。「仏―」「―灯」 ②棺(ひつぎ)。 という風に載っていました。WEB版『新纂浄土宗大辞典』の解説には、

 ④棺台のこと。棺から転じて遺体をのせて運ぶ輿こしをも龕と称した。ながえかき棒)のついた台と、これにのせる棺を覆うほうれん形の上屋うわやからなっている。台の周囲には四門のついた小板の忌垣いがきを施すこともある。

とありました。