2013年4月9日火曜日

半跏思惟のお地蔵様 『機(はたご)地蔵』 (伊那市美篶下川手)

伊那市美篶下川手、今は下川手公民館になっている場所に、かつて昭和45年頃まで「永安寺(地元の人は単に「お堂」と呼んでいます)」というお寺があったそうです。今は取りこわされて公民館の敷地内北側に「愛宕山」という名前のお堂が建ててあり、中に本尊と思われる三体の仏像が、それぞれ厨子に入れられて安置されています。
  その堂と公民館の間東奥に、石のお地蔵様が安置されています。
  機地蔵(はたごじぞう)の名前の由来は、かつて、機織りが終わるとその織口を切り取り、お地蔵様の首に掛け、次の機の首尾を祈った、 という所からきているそうです。
  お地蔵さまには珍しい半跏思惟のお姿。左手には宝珠。光背にも宝珠が刻まれています。
  文政12年(1829)3月24日建立。台座を含めての高さ約1m余。台座に一字金輪の種子「ボロン」と「頂禮摩訶薩 自期久遠先 阿僧聞見者 永劫超人天」の讃が刻まれています。

  永安寺(お堂)の写真は『みすず』(美篶村誌編纂委員会 1972年刊)所載の物を転載いたしました。

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